感想『はじめよう中国語音読初級編 李軼倫/著』

ネイティブのように聞こえるために必要なことは、1つ1つの発音の正確さも大事ですが、全体的な流暢さ自然さも不可欠です。

これらを同時に鍛えられるのが、「音読」です。

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『はじめよう中国語音読初級編 李軼倫/著』の特徴

チャンク(意味のかたまり)ごとに話す習慣がつく

日本語でも意味のかたまりごとに話されていないと理解するのが大変です。

本書は、意味のかたまりごとにスラッシュ下線が引いてあるので、区切るところが一目瞭然です。

それほど、どこで区切るかは大切です。

CD付で1つのトピックにつき2回ずつ読まれる

1回目はノーマルスピードで、2回目は区切りを意識したスピードで収録されています。

2回目の方はチャンクの区切りごとにをあけてくれているので、初学者にも聞き取りやすいです。

トピックごとにCDのトラック番号が記載されているので、どのページからでもすぐCDの音声と一緒に音読を始められます。

「前鼻音、後鼻音」 など基本の発声方法をYouTubeで確認できる

中国語には日本語にはない発音があり、日本人にとって中国語を学習する際に一番苦労するところです。

どんな語学を学習するにしても、避けては通れないのが日本人にとっての馴染みのない発音です。

その音はいったいどうやって発声しているのかと、初学者がまずその壁にぶち当たります。

本書では基本の声調や日本人が発音しにくい「そり舌音」「前鼻音、後鼻音」などの発声方法の解説動画が見られるQRコードが掲載されています。

QRコードを読み取ることで、著者自らが分かりやすく解説している中国語の発声のコツをYouTubeで確認することができます。

日本人が発音で勘違いしやすいポイントのアドバイス

ピンイン表記につられて、ついローマ字読みをしてしまうなど、中国語の学習をする上でありがちな勘違いや、間違えやすいポイントを分かりやすく解説してくれています。

また、発音のコツも書かれているので、そのトピックを学習するたびに確認することで、正しい発音に近づけていくとこができます。

ピンイン付き

本文の他、例文、語句のすべてにピンイン表記があるので、初学者でも安心して取り組めます。

カタカナ表記がないので中国語の発音に集中できる

中国語のテキストにはピンインの他にカタカナ読みが記載されているものもありますが、かえって中国語の習得を遅らせてしまう原因となることがあります。

なぜなら、カタカナ読みの「音」は、中国語特有の発音の「音」ではないにもかかわらず、発音をカタカナ読みに頼ってしまうと、カタカナの音で発音する癖がついてしまうからです。

ゴルフでの自己流スイングを正しいフォームに直すときのように、癖を直すのにはとても苦労します。

それならば、いっそカタカナ読みがない方が中国語本来の発音に集中できます。

日常風景の一部が題材

見開き2ページで1つのトピックが掲載されています。

本文の長さは80字程度なので、1回の音読の学習にちょうどいい長さです。

会話は登場しませんが、実際の会話の中で使えるフレーズが満載です。

旅行の話や転職の話、ペットの話、浴衣の話、タクシーの話など日常の風景の一部を題材にしているのでチャンクで覚えたフレーズを実際の会話の中でそのまま使っていくことができます。

巻末にチャンク(意味のかたまり)リストが掲載されている

本文に登場した中国語表現の中から、会話をするときに使えるフレーズが、チャンクごとに一覧になっています。

復習になると同時に、すぐ使えるフレーズだけに集中して音読できます。

辞書は不要

見開き2ページの1つのトピックごとに日本語訳と語句解説があるので、辞書がなくても本文の内容を理解できます。

常用表現を自然に覚えられる

本文に出てくる文法や構造を、他の例文を使って解説してくれています。

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おすすめの使い方

基礎文法の本と併用

常用表現の説明があるとはいえ、一文一文すべての文法の説明があるわけではありません。

ある程度のまとまった文章を一気に読んでいくので、中国語がまったくの初めてという場合は基本の文法が分からないと日本語訳があったとしても、どうしてその訳になるのか理解できません。

文法の基礎がある程度学べる基礎本と併用することで、この本を効果的に使うことができます。

その基礎本として「ひとりで学べる中国語会話 川原祥史/著」はおすすめです。

1日2トピックを音読する(昨日のトピックの復習+新しいトピック)

毎日の音読習慣を身につける際に、ぜひおすすめの方法があります。

新しいトピックを1日1つずつ取り組むのも良いですが、それだとせっかく覚えた語句もすぐに忘れてしまってなかなか記憶が定着しません。

語学を学習するにあたって、復習をしないとなかなか上達しません。

しかし、復習ばかりだと新鮮さがなくて飽きてしまいます。

そこで、昨日音読したトピックと、新しいトピックの2つを毎日音読していくのです。

そうすると、昨日音読したばかりなので単語や表現をまだうっすらと覚えています。

その状態で改めて音読するので、記憶も定着しやすいです。

なおかつ、新しいトピックにも挑戦するので、飽きることなく「昨日の復習+今日の学習」を習慣化できます。

全部で60編のトピックが掲載されているので、1日2トピックを音読する中で、毎日1トピックずつ新しく進めて挑戦していけば、約2カ月で本書を一巡することができます。

そして、また1ページ目に戻って音読してみるとすっかり忘れている語句やまだ微かに覚えている表現があったりします。

このわずかに記憶が残っているところへ知識の上塗りをするように、同じテキストを2巡目、3巡目と繰り返すことで、語句やフレーズを徐々に定着させて増やしていくことができます。

まるで転がすたびにスノーボールが大きくなっていくように。

テニスの上達には壁打ちの反復練習、野球の上達には毎日の素振りが必要なように、中国語の上達にも毎日の地道な音読が必須です。

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