それまでは、トイレのサボったリングに悪戦苦闘していました。
とくに、側面にこびりついている黒ずみの頑固さ。
あの手この手で、時間も労力も気力も奪われていました。
黒カビを見ることそのものにも、ストレスを感じていました。
掃除が苦手な私はこう思います。
この、大変すぎる「黒カビ落とし」をしなくていいようにできないのかな?
知識が現状維持のままでは、「黒カビ発生 → ストレス → 黒カビ落とし」の堂々巡り。
まず、そもそも黒カビができる “ 仕組みを知ること ” から始めました。
「黒カビ」になる原因は、胞子。 その胞子が浮遊して、湿気や栄養分が豊富な場所に付着。 そこで発芽し、「黒い菌糸」を伸ばして繁殖を始める(この段階では、まだ目には見えません)。 それが何重にも重なりながら集合化し、「黒カビ」として肉眼で見えるようになる。 黒カビがなかなか落ちない理由は、成長するにつれて深く根を張るから。 さらに、その黒カビから、また大量の胞子がまき散らされ、どんどん増えていく。
なるほど、分かった。
ということは、その菌糸が集合化して根を深く張るのを、阻止すればいいんだ!それならば、使ったあとにトイレブラッシングを毎回すれば、黒カビもつかないのでは?
つまり、黒カビを「落とすこと」を頑張るのではなく、「発生させないこと」を頑張るのです。
そこで、食べた後の歯磨きと同じように、トイレを使った後にも、便器の中をサッとブラッシングをしてみることにしました。
分かったことは、所要時間は、ほんの10秒だということ。
便器の中をチャチャっとトイレブラシを走らせるだけだからです。
特に、黒カビが「付きやすい箇所」に気をつけながら。
これなら、わたしにもできる♪
* * *
この習慣を始めてから、数年が経ちました。
そして、トイレのサボったリングは、それ以来、見ていません。
いつ見ても、白くてきれいな状態を保てています。
この “ いつ見ても ” が、嬉しいです。
「黒カビが発生する」→「掃除する」のサイクルだと、何日間かは「黒カビを見る日がある」ということだからです。
“ 使用後10秒ブラッシング ” は、そもそも黒カビを発生させないので、一日たりともトイレの黒カビと対面することはありません。
ちなみに、この習慣を導入した当初は、「毎回ブラッシングをするのは大変なのでは?」と、思っていました。
ところが、不思議なことに、毎回だからこそ、体が覚えてしまったのです。
- レバーを回して水を流したら
- トイレブラシを手に取る
- 便器の中を、いつも同じコースでブラッシング
ポイントは、“ いつも同じコース ” でブラシを動かすことです。
便器の中を、毎回同じ道順でブラッシングすることで、無意識にできるようになりました。
どれぐらい無意識かというと、車で左折する際に、体がいつのまにかウインカーを出しているときのような感覚です。
一番驚いたのは、夜中に目覚めてトイレに行ったときのことです。
頭は半分寝てるのでボーっとした状態の時でさえも、無意識にブラシを手に取って、いつものコースをブラッシングをしている自分には、正直びっくりしました。
確かに、トイレのあとに手を洗うのも無意識だから、同じように、トイレのあとにブラッシングをするのも無意識になったんだと、妙に納得しました。
こうやって、「黒カビを見るストレス」と、「掃除をしなきゃのストレス」から解放されました。
1,疑問をもつ・・・そもそも黒カビ落としをしなくていい方法があるのではないか? 2,仕組みを知る・・・黒カビの発生の仕組みとは? 3,意識の矛先を変える・・・黒カビを「落とすこと」を頑張るのではなく、「発生させないこと」を頑張る 4,仮説を立てる・・・毎回ブラッシングをすることで黒カビの根が深くならないのでは? 5,実行する・・・使用後に10秒ブラッシングする ※仮に、ダメだった場合や習慣にならなかった場合は、やり方を変えてトライ&エラーを繰り返していくだけです(^^b