私は自信を失いかけた時、この言葉かけによって「基本に立ち返れるような瞬間」が自分の中に訪れます。
現代は、情報過多。
あれもいい、これもいい、いい情報を見落とさないようにと、たくさんの情報を取り入れようとしてしまいがちです。
確かに、新しい価値観に触れていくことは大切です。
しかし、情報が多ければ多いほど、どんどん複雑に考えていって、逆に不安に陥ることがあります。
取り入れすぎた情報によって、自分の中の「判断のモノサシ」も一気に増えるからです。
不安や悩みのほとんどは人間関係です。
人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである
アルフレッド・アドラー Alfred Adler
特に、人と比べてしまうことで、負のループから抜け出せなくなってしまいます。
自分の基準が揺らいでいることに、気づかないからです。
すると、脳は混乱します。
「あれ?このままでいいんだろうか?」
「どうしたらいいの?」
という漠然とした不安が押し寄せてきます。
いつもは、はっきりと判断できていたことが、多すぎる判断基準によって、逆に分からなくなったような気がしてくるのです。
そんな時は、入ってくる情報をいったん遮断します。
そして、
「シンプルに戻る」
基本に立ち返るために、自分の中の一番大事にしている「一つの基準」だけで物事を見るようにしてみます。
そのあとに、
「大丈夫、ちゃんとできてる」
と、心の中で声かけをします。
すると、目が覚めたように「あれ? そっか。そうだった。」と、心がスーッと落ち着いていくのを感じるのです。
私は、不安になったとき、このように自分への言葉かけによって自信を取り戻せるきっかけをつくるようにしています。
できていないことに意識が向いて不安になっていた状態から、「できていることに意識が向いて自信を取り戻せた」ということなのかもしれません。