衝動で行動してしまうと、それは、「すぐに得たい」という「欲を優先」している行動なので、後悔しやすいです。
「すぐに欲しい」という感情に支配されたまま行動しても、ものごとはうまくいきません。
やったことがすぐに結果になったり、いつも相手が思い通りの行動をしてくれることは、そうはありません。
だけど、本能はそれを求めているので、感情を湧かせて、衝動的に私たちを突き動かそうとします。
すると、人は「望む結果を すぐに手に入れたい」という感情に支配されます。
- 身の丈以上の高級品でも、すぐ欲しいと思ったら、リボ払いやカードローンで手に入れる
- 部下に対して、命令したり、罰を与えたり、強制することで、すぐに相手を動かそうとする
- 恋人に対して、拗ねたり、落ち込んだり、別れをちらつかせたりして、相手の行動を束縛しようとする
感情のままに、すぐに望む結果を手に入れようとする行為は、赤ちゃんがオムツを替えて欲しくて泣いてアピールしたり、子供がお菓子を買ってほしくて、駄々をこねたり泣きわめいて、親を動かそうとすることに似ています。
赤ちゃんも子供も、まだ理性が発達していないので、もちろん親や周りの大人が動かされて世話をしてくれます。
しかし、大人になっても、感情のままに「欲しい結果」を手に入れようとしていると、不都合が生じます。
これらの行為は、短期的には欲しいものが手に入ったり、相手を手っ取り早く思い通りに動かせたとしても、長続きしないからです。
- リボ払いやローンを利用して、すぐに手に入れたとしても、支払いに追われる人生になります。
- 上司が部下に手っ取り早く言うことを聞かせたくて、命令ばかりしていると、信頼や評価を失います。
- 恋人に思い通りの行動をしてほしくて、過度な駆け引きをしていると、愛想をつかされます。
感情が支配している状態のまま行動すると、むしろ望まない結果になりがちです。
まずは、自分の感情を客観的に見る必要があります。
湧いた感情を「分析」するのです。
「感情で欲しいと思っていること」と、「本当に自分が望んでいること」は同じなのか?
例えば、
- 高級品そのものが欲しいというよりも、周りに自慢したい、かっこよく見られたい、優越感に浸りたいからかもしれない
- 部下がすぐに思い通りに動いてくれることで、自分のリーダーとしての評価を早く上げたいだけなのかもしれない
- 恋人とは信頼し合えるパートナーになりたいのに、恋人の行動を制限することで、相手を信頼していないというメッセージになってしまってないか
自分の感情を分析したら、相手の立場に意識を置いてみたり、その行為の先にある将来を推測してみたり、次元を上げて考えるようにしていきます。
欲しいという「衝動的な欲求」が出てきたとしたら、本能の「短期的な視野」ですぐに結果を求めるのではなく、一呼吸おきます。
そして、どうしたら本当に望んでいるものを手に入れられるのかを、理性の「長期的な視野」で考えてみることが、遠回りのようで 近道なのかもしれません。