部屋をどんなに綺麗に片づけても、気がついたら散らかっているのはなぜでしょうか?
「片づけ」はできても、綺麗な部屋を「保つ」ことが難しいです。
「片づけの方法」にだけ意識を向けるのではなく、そもそも「片づけが必要にならない方法」にも意識を向ける必要がありそうです。
もし、部屋が散らかっていく原理が分かれば、部屋を綺麗に保てるのではないでしょうか?
そこで、片づけても散らかるという負のスパイラルから抜け出すために、
- 部屋が散らかる根本的な理由とは?
- いつも理想の部屋で暮らすための方法
をお伝えします。
なぜ部屋が散らかるのか?片づけられない原因は?
①散らかった部屋を見慣れてしまっている
今、部屋が散らかっているとしたら、おそらく明日も散らかっているでしょう。
なぜなら、散らかっている状態に見慣れてしまい、風景化しているからです。
慣れてしまうと、片付けることに緊急性を感じにくくなってしまいます。
部屋の散らかり具合は、それぞれの人の我慢のあらわれといえるのではないでしょうか。
つまり、散らかるか散らからないかは、自分が「どこまで我慢ができるか」が部屋に反映されていると捉えることもできます。
よく部屋は内面のあらわれといいますが、「自分の我慢の基準が、部屋という空間に現象化している」と考えるのです。
たとえば、シンクに汚れた食器がある状態で、我慢できる人と我慢できない人に分かれます。
ある人は、汚れた食器がそのままの状態で一晩を過ごすことに我慢ができずに、洗って綺麗にしてから眠りにつきます。
一方、汚れた食器をそのままにしても明日洗えばいいと考える人もいるでしょう。
その日の体調や状況にもよるので、どちらが正解とかではありません。
その状態に我慢できなければ、無意識に片づけてしまうのです。
極端な例をあげると、牛乳の入っているコップが割れて床にこぼれたら、そのままの状態に我慢できずに割れたコップを拾い集めたり、牛乳をふいたりしてすぐ片づけるはずです。
それは、ガラスの破片でケガをするかもしれないという危険性や、こぼれた牛乳の匂いを残すということに「我慢できない」からです。
何事においてもそうかもしれませんが、本気で「もう我慢できない!」と思ったら行動に移しています。
散らかった状態に我慢強くなる必要はありません。
まずは、自分の「我慢の基準」に意識を向けてみます。
そして、片付いた状態の方に慣れるように、徐々に我慢の基準をコントロールしていきます。
すると、体は慣れている方に無意識に合わせようとしてくれます。
体がコンフォートゾーンに戻そうとする、ホメオスタシスの機能による働きを利用するのです。
②空間を占めるモノが多いことは疲れの原因にもなる
モノが多いと心理的にどのような影響があるのでしょうか?
視界がモノであふれていると、
- 圧迫感を感じる
- 片づけなければいけないという義務感に追われるので、精神的にもリラックスしづらい
- 探すのに苦労する
- 掃除がしづらいので、やる気がおきにくくなる
まさに、負のスパイラルです。
モノが増えすぎる理由が
- まだ使えるのにもったいない(空箱やお菓子の缶などがたまってしまう原因になります)
- プレゼントやお土産だからなんとなく飾っている(本当に気に入っていればいいですが、もらったモノだからという理由で飾っていくと、ゆとりある空間の余白はどんどん減っていきます)
- 今必要でないモノを買ってしまう(あったら使うだろう、いつか使うかもしれない、または、どうせ使うからと安売りで買い込み大量のストックをかかえるとモノが多すぎて収納しきれない原因となります)
大きなモノだと片づける場所がなかったり、片づけるとしてもぎゅうぎゅうに詰め込んだりせざるを得ない場合もあります。
また、収納ができないと、空いた棚の上にとりあえず置いてしまうなど、生活空間にあふれてきてしまうことになり、インテリアとしてもごちゃごちゃしてしまいます。
限られた空間で上手に収納していくには、その空間の広さに適したモノの量である必要があります。
③モノを仮置きする
部屋がどんどん散らかっていく原因の一つが、「仮置き」です。
特に、
- 床
- テーブル
- 棚
- ソファー
が仮置き場となってしまいがちです。
つい置いてしまうのが、
- バッグ
- 服
- 郵便物
- リモコン
- お菓子の袋
- 読みかけの雑誌や本
- 書類、新聞
- はさみやボールペン
などです。
いったん仮置きをするつもりでも、次の行動をした瞬間には、もう片づけることを忘れてしまいます。
そのひとつひとつの仮置きが積み重なって、あっという間に散らかった状態になってしまうのです。
部屋を綺麗に保つ片づけのコツ3選
①理想の部屋をいつもイメージする
散らかった部屋を見慣れていてはいけません。
まずは、自分が理想とする部屋の状態の方に慣れる必要があります。
お気に入りの部屋で過ごす自分はどんな「気分」になっているでしょうか?
- 朝、コーヒー豆の挽き立ての香りにつつまれながらゆっくり新聞を読む
- 壁には素敵な絵が飾られている
- 玄関には季節の花が飾ってあり家を出発するとき、帰ってきたときに心をなごませる
- 寝る前には優雅にアロマの香りに包まれながらベッドの上でヨガをしてリラックスする
いつもイメージしていると、お気に入りのモノに囲まれた空間が徐々にあたりまえになります。
散らかった状態の方に違和感を覚えるようになるまで意識的に続けるのです。
そして、散らかった状態に我慢ができなくなれば自然に体が動いて片づけてしまいます。
②空間に価値を感じるようにする
部屋が綺麗に見える秘訣は「空間の余白」をつくることです。
モデルルームやホテルがシンプルで心地よいと感じるのはモノが少なく、空間を大切にしているからではないでしょうか。
例えば、本を棚にぎちぎちに詰め込むのと、カフェのように表紙をインテリアとして間をあけて並べるのとではゆとりの感じ方が違います。
絵や雑貨を飾るときも、モノとモノの間にスペースがあるだけで、おしゃれで開放感を感じます。
空間に余白をつくるためには、モノを減らす必要があります。
一歩一歩でも前に進んでいれば、理想の部屋に近づいていきます。
今日よりも明日がひとつでも片付いているために、
- 必要なモノだけ買う
- 一つ減らすごとに空間が広くなることに喜びを感じる
ようにしていきましょう。
③手に持ったモノは必ず元の場所に戻す
モノを置く場所を決めたら、必ずその場所に戻すように心がけます。
「いったん」の仮置きをやめるのです。
片づけが必要になるのは、モノがあるべき場所にないからです。
定位置以外にモノを置かない癖をつけることで、「片づけ」から解放された生活になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
綺麗な部屋を保つコツは、
- 散らかった部屋ではなく、理想の部屋に慣れていく
- モノを減らし、空間の余白をつくる
- モノを仮置きせず、すぐに元の場所に戻す
です。
情報やモノがあふれている現代だからこそ、ミニマリストや断捨離に向かう人が増えているのかもしれません。
自分にとって必要な情報やモノを取捨選択することが必要とされています。
部屋が散らかっていると、気持ちもどんよりしますし、心もごちゃごちゃします。
やる気も上がらないし、運気も下がるといいます。
一度、仮置きしない習慣が身につき、空間に価値を感じて、綺麗な部屋に慣れてしまえば、きっと散らかった部屋にリバウンドすることもなくなるはずです。
今、部屋が散らかっているとしたら、明日もそのまま散らかっています。
今、理想の部屋に近づけようと少しでも行動しているかどうかで、明日の部屋の状態が決まります。
明日の自分が理想の部屋で過ごせているかどうかは、今日の自分にかかっています。