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餅が余ったときに、たどり着いた絶品の美味しさ

お餅には、人それぞれ、好みの食べ方があります。

  • きなこ餅
  • 磯辺焼き
  • おしるこ
  • 砂糖醤油
  • ぜんざい
  • あんころ餅
  • みたらし風
  • ずんだ餅
  • 鍋に入れる
  • お好み焼きのトッピング

など。

ひと通り試し終わると、ふと考えます。

「なんか他にはないかな?」

そこで、出会ったのが

“ クリームチーズ & 塩 ” です。

私にとって、この「塩チーズもち」は、これ以上ない究極の組み合わせでした。

茹でたての切り餅に、冷たいクリームチーズをのせて、少し塩を振るだけなのですが、この上ない美味しさなんです。

餅には、柔らかいのにコシがあるという、素材の特徴があります。

それによって、“ しばらく噛み続けることができる ” ので、味の変化を楽しむ “ 時間の猶予 ” を与えてくれます。

とくに、この塩チーズもちは、

  1. 口に入れたあとにビヨーンと伸びる餅を見る楽しさ
  2. 一瞬で広がる「塩味」とクリームチーズの「コク」のマリアージュ
  3. 柔らかいのに弾力性があるという相反する食感
  4. クリームチーズのコクと塩味が消えたあとに残る「もち米の素朴な甘み」

と、何層も楽しめます。

ポイントは、最後に残る「もち米の味」だと思っています。

噛み続けているうちに、味付けとして纏っていた「クリームチーズ」や「塩味」が消え去ってしまった後も、もち米の味だけは、最後まで「ある」のです。

素朴で薄い味なのに、しっかりと感じるもち米の存在感。

そのときに、味わえる “ もち米感 ” は、私にとっては「これを待っていた!」と思える瞬間でもあります。

それは、玄米を噛み続けて出会える「ほのかな甘さ」に似ています。

私は、「塩味」のあとにやってくる「素朴な甘さ」というギャップが好きなので、クリームチーズや塩味を楽しむ時間は、もち米の「ほのかな味わい」を最後に堪能するための余興にすら感じ始めています。

一見、「チーズのコク」がクライマックスのように思いますが、私が待っていたのは「その先」だったのです。

私が、この塩チーズもちをやめられない理由は、そこにあると思います。

また、餅の伸び具合によっても、おいしさが変わります。

鍋の中で餅を茹でて、箸でつまんだときに、“ ひょうたんくらいの「くびれ」になる柔らかさ ” も、もちろん美味です。

噛んだときに、ほどよく “ ビヨーン ” と伸びて、滑らかな舌触りと、もっちりとした歯ごたえもしっかり残ります。

しかし、私が一番好きなのは、うっかり少し茹ですぎた頃の、箸で挟んだときに、“ ダリの時計のようになる餅 ” です。

この状態の餅は、噛んだときに、なかなか切れないくらいに “ ビヨーーーーン ” と伸びるほどの柔らかさです。

こんなに柔らかいのに、噛むと歯ごたえがちゃんとあるという、コシの強い餅ならではの食感は、他の食材にはないんじゃなかと思っています。

もしかしたら、私が知らないだけで、他にもあるんでしょうか?

餅は、「伸びる柔らかさ」と「歯ごたえ」を兼ね備えた、おもしろい食材のひとつだなとつくづく思います。