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『機嫌がいい人』のところに、人は引き寄せられる

スナックや高級クラブに自然と足が向かうのは、ママやホステスさんがいつでも機嫌良くしてくれていて、自分を大切に扱ってくれるという側面もあるかと思います。

もし、機嫌の悪いママや、不機嫌なホステスさんしかいなかったらそもそもお金を払ってまで行きたいとは思えないでしょう。

そういうお店に行っても、お客である自分たちがママやホステスさんの機嫌を取ってあげないといけなくなるので、癒されるどころかくたびれてしまうからです。

人の機嫌を取るということは、相手の下がっているエネルギーを上げるために、自分のエネルギーを消費します。

自分が元気な時は、相手の機嫌を良くしてあげようと頑張れますが、自分が疲れている時などは、相手に気を遣うことでさらにストレスがかかります。

恋人同士でいえば、どちらかが愛情の深さを試すような言動をしたり、機嫌を損ねて気にかけてもらおうとしたりする場合があります。

最初の頃は、相手もそれを愛おしく感じたり、嫌われたくないから合わせてくれて、機嫌を取るためにかまってくれるかもしれません。

しかし、何度も同じことが続いていって、度が過ぎると、疑われたりご機嫌取りをすることに、エネルギーが消費され続けるのでだんだんと疲弊していきます。

すると、自分のエネルギーを回復しなければならなくなるので、他に癒しを求めてしまうかもしれません。

いつでも機嫌が良くて、特別扱いしてくれて、たとえ愚痴だとしても話をじっくり聞いてくれて、褒めてくれて、尊敬してくれて、承認欲求を満たしてくれるので自信がつく、そんな、まるで心理カウンセリングを受けたかのように心のエネルギーを回復できて、なおかつ、お酒による脳の快感も得ながらだとしたら、人間にとっての欲求をそれほど満たしてくれる空間はそうはないのかもしれません。

「機嫌」は伝染します

赤ちゃんの無邪気な笑顔、積もった雪を見て大喜びしている子供、饅頭を嬉しそうに食べているおばあちゃんなど、見ているだけでこちらまで幸せな気持ちになります。

逆に、不機嫌そうな上司、店員さんに大声で文句を言っている人、怒って物に当たっている人などを見ると、こちらまで気が滅入ってしまいます。

自分の機嫌の良し悪しは、周囲の人々の気分にも影響してしまうのです。