鏡を見たとき、怒っているつもりはないのに、不機嫌そうに見えるとしたら、それは口角が下がっているのかもしれません。
口角は、加齢とともに、どんどん下がっていきます。
なぜなら、口角を上げる「筋肉」が衰えるからです。
筋肉は鍛えなければ弱っていくので、口角を上げるための表情筋を使わないでいると、口元は たるんでいきます。
「微笑む習慣」を日頃から意識することで、いつも 穏やかな 優しい表情で いられるようになります。
そのためには、習慣づくりが大切です。
例えば、以下のような2つの習慣があります。
習慣その① 鏡を見たら「微笑む」
何か きっかけがあったときに、それを実行すると決めていれば、続けやすくなります。
そこで、「鏡を見る機会」があったら、それをトリガーとして、「微笑む」を実行するのです。
「トリガー」にするものは、簡単で分かりやすくて、回数が多いほど習慣化しやすいです。
鏡を見る機会は、ドレッサーの鏡、洗面台の鏡、玄関の鏡、デパートのトイレの鏡、エレベーターの中の鏡、浴室の鏡など、1日のうちに何度もあります。
不機嫌な表情は、周りにも伝播するので、微笑みも、身だしなみのうちと考えることもできます。
そして、誰かの笑顔を見ると、自分も幸せを感じるのと同じように、微笑んでいる自分を見ることでも、脳は幸せを感じます。
微笑んでいるから幸せを感じているんだと、脳は錯覚するのかもしれません。
私たちは幸せだから笑うのではない。笑うから幸せなのだ。
心理学者 ウィリアム・ジェームズ
食べることが楽しいように、笑うことが楽しいのだ。
フランスの哲学者 アラン
習慣その② 寝るときに、おやすみなさいと微笑みながら呟く
寝る前に、部屋に向かって「おやすみなさい」と呟くことも、毎日のことなので習慣になりやすいです。
「おやすみなさい」と呟くときは、意識しなくても自然と微笑んでいます。
なぜなら、部屋は、いつも私たちが安心して眠れるように、安全な空間を提供してくれています。
そんな部屋に対して、無表情で「おやすみなさい」は、冷たい感じがして言いにくいからです。
愛情を感じるものには、自然に微笑みが浮かぶものです。
ですので、部屋以外にも、私たちを幸せな気分にさせてくれるモノや 場所に、普段から心の中で「ありがとう」と呟く習慣をもつことで、その度に口元は自然に微笑みます。
微笑む機会が多くなればなるほど、いつも幸せを感じていられるようになります。
微笑みが習慣となって、いつも穏やかな優しい表情でいられたら、素敵だなと感じています。
一日の終わり、ベッドに潜り込む瞬間は至福の時です。わたしは毎日呪文のように「今日も一日ありがとうございました」と呟きます。そして深呼吸して、あしたもよろしくおねがいしますと言いながら、笑って寝ます。いや、「微笑んだ顔で」眠ります。
Lilyー日々のカケラー 石田ゆり子/著