成功者に共通すること、それは「主体性」「自発性」であると『世界を獲るノート』には書かれています。
そして本書で何度も登場するキーワードが、「語彙力」「言語能力」「思考力」です。
それくらい、主体性や自発性をもって行動するために欠かせないエッセンスだといえます。
以下、 『世界を獲るノート アスリートのインテリジェンス 島沢優子/著』を読んで得た学びや気づきの一部を自分なりの解釈も交えて説明しています。
「主体性」「自発性」とはなんでしょうか。
【主体性】自分の意志・判断で行動しようとする態度。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
【自発性】他からの影響・強制などではなく、自己の内部の原因によって行われること。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
つまり、誰かに指示されたことを何も考えずに行動するのではなく、なぜこの行動が必要なのか、または自分が成長するために必要な行動は何かを自分の頭で考えて、自分の内部から出てくる「原動力」で行動するのです。
その原動力が、ノートを書くことで湧き上がるというわけです。
なぜでしょうか。
それは、ノートを書く際に、「言葉」を使うからです。
言葉の本来の機能は、何かを限定することでもあります。
出典: 世界を獲るノート
うまくいかなかった理由、うまくいった理由、そこから生まれる課題を把握するには、まず自分の置かれた環境を整理する必要があります。
そして整理する際に、その現象を「言葉」に当てはめていくことで、状況をカテゴライズし、さらに組み立てる必要があります。
その一連の作業がノートを自分で書くことで自然と身についていくのです。
なぜなら、ノートを書くには「言葉」を必要とするからです。
頭の中でなんとなく思うだけでは言葉になっていないので、「文字」にして書くためには、否応なしに、“ 頭の中を言語化していく作業 ” を必要とします。
その際に、“ 自分の頭で考える ” というプロセスを踏んでいきます。
なんとなく行動するのと、「なんのため」にするのかという目的や、「する意味」を考えて行動するのとでは、やることは同じでも結果には大きな差が生まれるといいます。
その行動に対する心構えや認識が変わって、その行動から得るものが変わってくるからだと思います。
ノートに書くことで、頭の中が整理できていくので、
- 同じ過ちを起こさないためにはどうすればいいか
- こういう方法もあるな
- こうしてみてはどうだろうか
など、自分の中で工夫も生まれてきます。
「主体性」や「自発性」をもって取り組むことの有用性は、アスリートだけではなく、リハビリ等でも顕著に表れるそうです。
言われたからするのと、自発性が芽生えてこなしていくのとでは、結果に大きな差が出るとのこと。
これは、子育てや、部下の育成においても、同じことが言えそうです。
この「主体性」や「自発性」は、ノートを書くことで鍛えることができます。
ノートを書くことで、語彙力が増えて、言語化できる幅が広がるので、思考力も上がっていきます。
この癖がつけば、日常生活においても、自分から考えて行動するという習慣になっていきます。