テレビを見る、SNSを見る、ゲームをする際に「何も決めずに」スイッチを入れると、何も自分を止めるものがない上に、そもそも「し続けてもらえる仕様」に作られているので、気づいたら何時間もしてしまったということが起こり得ます。
これらの刺激は、人々の注目を集めて離さないように試行錯誤して作られているから、意識が一度でも捕まると、なかなか離してくれません。
それにより、何も決めずにスタートすると、本能が気の向くまま、刺激に反応して過ごしてしまうのです。
一方、「1時間だけする」とか「〇〇の情報を得るために見る」など、制限をかけたり、目的を決めるなど、“ 止めるものを用意してから、し始める ” ことで、自分のコントロールが効きます。
そこで、必須となるのは「まず、決める」ということです。
「決めた時間だけ行う」「決めた目的以外のことはしない」など、先に “ ルールを決めている ” ので、流されません。
自分が「まず、決める」ことで、自己コントロール感のある “ 能動的な毎日 ” への第一歩となります。
たとえ同じ外部刺激に反応する時間を過ごすにしても、「自分がコントロールする」という意思の下で行われるので、“ 自分がコントロールしているという知覚がある ” からです。
この、自分で自分をコントロールしていく感覚が、「自制心」や「自己規律」を鍛えていってくれます。
ダイエットや禁煙、受験勉強、資格取得、語学学習を続けるためには、自制心や自己規律が必要です。
大切なのは、“ 先に ” 決めることです。
「まず、決める」を “ しておく ” ことで、エンジン付きの船に乗って進めます。
「何も決めないで始める」ことは、エンジンが付いていない船に、オールすら持たずに乗るようなものです。
そんな状態で海へ出ても、潮の流れるままに流されて、漂流してしまいます。
エンジンとは、 自分の内部から出てくる「原動力」です。
自分で決めて動くことで、「原動力」が望む未来の方向へ押してくれます。
何も決めないで動くと、「感情」に従います。
何も決めないで動くと、「習慣」に従います。
何も決めないで動くと、「誰かが決めたこと」に従います。
仮に、「今日一日は何もせずにリラックスする」など、何も決めずに気ままに過ごすにしても、それは、「何もしないで気ままに過ごす」ということを “ 決めている ” ので、自己コントロール下にあります。
何も決めずにいたことで、やることがあったのに「何もしないで過ごしてしまった」というのとは、まったく違います。
一日一生です。
今日の一日に、 “ 何をするのかを「まず、決める」ができているか ” を大切にしていきたいと感じています。