時間見積もりの落とし穴「期限のある作業」
あるときは、作業時間を少なく見積もり、間に合わない・・・
予想外の出来事を想起していないことが原因です。
予想外の出来事とは、
- 突発的な電話対応や来客対応
- いつもの道が、突然の通行止めで回り道を余儀なくされるとき
- やっているうちに気づく、もっとこうした方がいいんじゃないか?という作業の訂正
- 保存し忘れてすべて消えてしまうという凡ミスによるやり直し
- 作業工程を一つ見落としていたことでかかる余計な時間
つまり、すべてが順調にいくことを前提に、ギリギリの時間で見積もってしまっているのです。
ですので、
- 期限のある作業をする時は、自分の中で早めの期限を別に設定して、余裕をもって終わらせる
- アポイントの時間よりも、10分早めに到着する
を、私は徹底するようにしています。
予想外の出来事は、必ず起きます。
それも、よりによって大事なときに・・・。
時間見積もりの錯覚「期限はないけれどやっておきたいこと」
一方で、「期限はないけどやっておきたいこと」は曲者です。
今の時点でまだやってないということは、
- すぐに終わるものではないから、まだ手を付けてない
- 期限がないことをいいことに後回しにしている
ということです。
やっておきたいけれど、膨大な手間と時間がかかるような気がして、その作業を後回しにしてしまうのです。
これは、作業工程の多さによって、考えるのが面倒くさくなって、かかる時間を余分に多く見積もってしまうことが原因のような気がします。
「時間がかかりそう」という“ 錯覚 ”によって、「もっと時間があるときにしよう!」という結論に向かわせてしまうのです。
しかし、やってみると意外に淡々と終わることが多々あります。
一度やり始めると、そのままやり続けてしまうという脳の作業興奮の作用で淡々と進みます。
さらに、面倒くさいという感情から作業量を過大に見積もっていたことも相まって、思ったよりも短時間で終わったりもします。
「なんだ。もっと早くしておけばよかった!」という “ 脳の見積もりのあてにならなさ ”に驚きます。
後回しにしたくなる作業に対しては、作業工程を細分化して、とにかくスモールステップを踏むことが鍵です。
作業工程の漠然とした膨大さだけを感じていると、脳の中はごちゃごちゃして、考えるのも動くのも億劫になります。
作業工程を見える化して、やることを整理することで、全体像が分かるので脳は安心します。
そして、この「期限はないけれどやっておきたいこと」は、それをやることで自分の理想の状態に近づく大切なことであることが多いです。
時間の不思議
ところで、「時間」とは、本当に不思議な現象です。
変化のスピードを、「時間」という概念でとらえています。
何かを基準にしないと、変化のスピードを図れません。
そこで、太陽と地球の動きを基準にして、1年を12カ月、1日を24時間と枠を決めます。
その枠に、「変化のスピード」をあてはめることで、物事の現象の変化は「時間」というものさしに置き換えられ、「時間の流れ」として認識しているような気がします。
ということは、「時間が進む」という表現よりも、「変化が起き続けている」という表現の方が、自由自在に人生に対応できるような気がします。
“ 時間が進む ” と捉えると、「時間を戻せないか?」とか、「アッという間に時間が過ぎた」という無力感がしばしば現れます。
そこで、“ 変化が起き続けている ”と捉えてみると、自分のコントロールで、これからどうにでも舵をとっていけるような全能感が満ちてくるような気がします。
みなさんにとって、時間とは何ですか?