私の座右の銘は、 松下幸之助さんの名言で、
なすべきことをなすという勇気と、
人の声に私心なく耳を傾けるという謙虚さがあったならば、
知恵はこんこんとわき出てくるのである。
松下幸之助
です。
たまたま買った本の栞に書かれていた言葉です。
初めてこの言葉に出会ったときは、「いい言葉だな」くらいにしか思いませんでした。
ところが、栞として使って何度も見るうちに、だんだんと行間から味が染み出てきたのです。
言葉の解釈は十人十色です。
読む人の経験や状況によって、受け取り方は無限にあると思います。
私の味付けは、こうでした。
『なすべきことをなす勇気』
「誰かにどう思われるから」ではなく、「自分はどうしたいのか」を大切にします。
「自分の信じる行動」を恐れないこと。
そして、欲や恐怖に振り回されて気持ちがブレてしまいそうなときも、自分の中の規律に沿って、「自分で決めた行動」を「自分の意思で」実行していくということ。
『人の声に私心なく耳を傾けるという謙虚さ 』
謙虚さ
「謙虚さ」は人間にとって、一番大切なことではないかと感じています。
「謙虚さ」は、” 素直に受け入れる姿勢 ” をもっているかどうか。
つまり、“ 決めつけない ” ことだと思っています。
謙虚さは、あらゆるすべてのことに学ぶ「リスペクトの心」です。
人の意見や、出来事やモノが発するメッセージを、理解しようとする姿勢。
決めつけてしまうと、枠が固定されてしまって、新しい気づきもなく、知恵や工夫も生まれません。
もちろん、自分を信じることは大切です。
しかし、謙虚さがないと、自分が絶対に正しいと決めつけて聞く耳をもたないので、何を言われても頑なに拒絶してしまいます。
「なぜ、相手はそう言ったのか」
「なぜ、自分はこう感じたんだろう」
この、「なぜ?」と思うことが気づきの入り口です。
謙虚さがないと、そう思えません。
謙虚さをもって、理解しようとする気持ちでいれば、たとえ自分の意見と反対のものであったとしても、「あなたはそう思うんですね」「それも一理ありますね」と相手の意見に対して真っ向から否定せずにすみます。
論に正しいも間違っているもないので、否定や反論や非難をしても意味がありません。
それどころか、争いや憎しみが生まれる原因となりやすいです。
一方、理解を “ しようと試みる ” ことで、自分を客観視できるので、誠意で対応できます。
私心なく
「私心なく」ということも重要です。
なぜなら、私心があると偏った見方をしてしまうからです。
脳は、自分の都合のいい情報だけ集める仕組みになっているので、私心があると、大切なことを見落としてしまいます。
『知恵はこんこんとわき出てくる』
私心なく耳を傾けるという謙虚さ によって「新しい気づき」が生まれ、新しい気づきがあるからこそ、「知恵や工夫」が生まれてきます。
謙虚さを忘れないことによって、優劣で判断せずに「あらゆるすべてのことに学ぶ姿勢」でいられます。
いろんな人の意見、本、メディア、出来事、モノ、環境、出会った人、感じる気持ちなど、常識や思い込みの枠を取っ払って 、私心なく素直に耳を傾けてみます。
すると、その度に、「新しい視点や 考え方」を得られて、「知恵、工夫」が湧きやすくなります。
言葉の力は偉大
あるときは、新しい価値観を与えてくれます。
あるときは、悲しみを乗り越える支えになってくれます。
あるときは、心がワクワクするような希望となります。
そして、どんなに日々の雑多なことに意識が奪われても、自分の軸を見失わないように導いてくれます。
私は、毎朝この言葉を声に出して読むようにしています。
どうしても、目の前の出来事に振り回されて、視野が狭くなって短期的な思考になりがちだからです。
「あたりまえ」を「有難い」の感覚に戻すために感謝の祈りを毎日するように、この言葉も毎日読み上げることで、脳の慣れを防止するようにしています。