この本を読んで、私が一番感じたのは、「悩みの解決」よりも「気持ちの解決」が “ 先 ” だということでした。
「悩みそのもの」を解決することに意識を向けると、苦しむことになります。
なぜなら、「他人」や「周囲の状況」は、自分がコントロールできないからです。
それよりも、「自分の気持ち」を解決することに意識を向けて、「自分の感情を整える」ことを、“ まず先に行う ” ことが大切なんだと感じました。
不思議なことに、「気持ちを解決」すれば、結果的に、悩みそのものが悩みでなくなったり、どうでもよくなったりします。
もしくは、「自分の気持ち」が解決すれば、「自分の態度」が変わるので、相手はそれを感じ取って、相手の態度も変わったり、周囲の状況も自然と好転していきます。
どんな状況に対しても常に有効な解決策があるが、不安だったり、非難していたり、心配していたりすると(この部分には暗いネガティブな感情がいくらでもあてはまる)、その解決策が見えない。
出典:実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう/エスター&ジェリー・ヒックス著
笑うが先で、幸せはあとからやって来るように、「気持ちの解決」を先にすることで、「悩みの解決」は、あとからついてくるようなイメージでしょうか。
「答えが見つかるまでは、答えなど見つかりっこないと思うものだ。しかし、答えが浮かぶと、『どうして見つかりっこないと思ったのだろう』と不思議になるのに」
出典:実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう/エスター&ジェリー・ヒックス著
では、どうやって、自分の気持ちを解決していくのか?
どうやって、悩みの原因を解決せずに、気持ちを先に解決していけるのか?
その答えが、こちらの本「実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう/エスター&ジェリー・ヒックス/著」に記されていました。
「気持ちの解決策は、ちゃんとある」と知ることで、「何があっても大丈夫なんだ!なんとかなる、どうにでもなる」という安心感につながりました。
この本で、まさに “ 感情の驚くべき力 ” を目の当たりにしたのです。
本書では、誰にでも起こりうる「悩み」の事例をもとに、「どん底の気分」から「明るい気分」へと、ちょっとずつ、段階的に、“ 気持ちを切り替えていくためのやり方 ” を教えてくれます。
夫婦関係、失恋、病気、職場の人間関係、介護、ペットロス、子供の反抗期、クラスの友達関係、親の過干渉、片づけ、ダイエット・・・など33の事例が挙げられています。
「こういう時は、こう考えたらいいのか!確かに、さっきよりも気持ちが楽になってる」
と、発見の連続でした。
たとえ、今がどんなに八方塞がりな状況であったとしても、「ホッとして気持ちが楽になる方法は、ちゃんとあるんだ」ということを実感できました。
この「考え方の手順」を知ることで、「逆境からの脱出方法」が頭に刷り込まれます。
この先に、どんな難題が訪れたとしても、“ 自分の力で ” 脱出していけるとしたら、それほど心強いことはありません。
この本の特徴は、無理やりポジティブな考え方にするのではなく、心の負担にならないペースで、見方・考え方・捉え方を徐々に変えていく「心の声のお手本」を指し示してくれているところです。
読み進めていると、悩み相談の辛さも感じますが、心の声が変化することで、感情が変化していく様子も感じられました。
自分自身の気持ちの移り変わりを “ 生 ” で感じながら、 気持ちが解決していく推移を実感できたのです。
- まず、事例の悩みを読むと、共感するので気持ちが暗くなる
- ところが、気持ちを解決するための「心の声のお手本」を読み進めるにつれて、“ 明るい感情へ変わっていく ”
「この辛い状況、分かる!こういう時って、どうしたらいいか分からないんだよね」
と辛く落ち込む感情だったのが、
「本当だ。こうやって考えると、なんか気分が少し明るくなった!ものは考えようとは、このことか」
と、ホッとした楽な気分に向けて、少しずつ変化していくのです。
これを33の事例でそれぞれ行うので、だんだんと、“ 逆境に遭遇 → 乗り越えていく考え方はこう ” の思考回路が脳につくられていきました。
自分の感情を指針にしながら、自分が納得して受け入れられるペースで、順番に、ゆっくりと見つけていく感じです。
読んでいる間の「自分の感情の移り変わり」を観察することで、“ 思考が感情を左右する ” ということを、自分の感覚を通して理解できました。
外的な条件は何も変わらなくても、あなたが不愉快な気持ちから脱して、もっと安らかで明るい前向きな気持ちになれば、短い間に外的な状況も変化するだろう。不愉快な状況に目を向け続け、明るい前向きな気持ちになる努力をしないでいると、状況が改善しないばかりか、「引き寄せの法則」によってますます不愉快になっていく。あなたが見ている状況は、あなたが違う見方をするまでは変化しない。
出典:実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう/エスター&ジェリー・ヒックス著
人生の目的は、楽しむことです。
喜びを、感じることです。
そのためには、“ いい気分になる考え方 ” を、主体的に、意図的に、能動的に、選んでいく。
自分で考えて、自分が、決めていく。
“ 「喜び」を感じる思考の癖を、練習によって、誰でも身につけることができる ” ということが腑に落ちる一冊でした。
“ 思考は癖 ” なので、練習や訓練次第で、誰でもできるようになります。
一度でも、「こういう時は、こう考えると気持ちがラクだな」と体が感覚で覚えたら、次にまた同じようなことが起きたときも、同じようにラクになる考え方を選ぶからです。
こうして、思考は習慣化していって、潜在意識そのものが書き換わっていきます。
まずは、「楽になる考え方がある」ということを “ 知ること ” が大事だなと思いました。
知らないと、できないからです。
思考が変わるだけで、あっさりと簡単に変わってしまう「感情」。
さっきまであんなに塞ぎこんでた気分が、思考を変えるだけでこんなに晴れやかになるなんて、驚きしかありません。
抵抗をやめると、力みがとれて、心の力がフッと抜ける感じです。
「引き寄せの法則」と聞くと、スピリチュアルなイメージがありましたが、この本は事例を交えて説明してくれるので納得しやすいのが印象的でした。
〖実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう/エスター&ジェリー・ヒックス著〗には、たくさんの教え、メッセージ、名言が詰まっていました。
流れに乗ろうと決めると、なぜかホッとして気持ちが楽になることに気づけば、真の自由への道が見つかる。あなたの仕事は唯一、自分自身という「存在」の波動をコントロールすることで、他人をコントロールしようとすると束縛が生じるが、流れに乗ればその束縛から解放されて自由になる。
そこが理解できたときいちばんありがたいのは、誰もその知恵を知らず実践しようとしなくても、まったくかまなわいことだ。誰かが知っていようと知っていまいと、あなたはこの知恵を実践できるし、そうすればあなたの世界はまさにあなたが望むとおりになる。これこそがあなたが求めるべき「コントロール」なのだ。これこそが人類が探し求めてきた「秘密」だ。
出典:実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう/エスター&ジェリー・ヒックス著
まさに、引き寄せの法則を日常で “ 実践 ” していくための本であり、人生のバイブルとなる名著でした。
あなたが努力すべきは、自分が欲しいものをくれるように誰かを説得することではありません。ただ、今いるところで、ホッとして楽な気持ちになるように努力すればいいのです。ホッとして気持ちが楽になることが上手になれば、流れに乗れます。そうすれば下流で待っていた願いの実現が次々とあなたの前に現れてくるから、周りの人たちはいったいあなたには何が起こったのかとびっくりするでしょう。
「あの人がちょっと願いを口にしたら、天地が総動員されてその願いを実現してくれるようだ」と言われるでしょう。「何が起ころうといつも感情のバランスを崩さない人だ」と言われるでしょう。「どんなに悲観的な状況でもいつも楽観的な人だ」と言われるでしょう。それどころか「能天気な楽天家」だと言われるかもしれない。しかし誰でも気づくのは、あなたの人生が素晴らしく順調だということでしょう。
出典:実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう/エスター&ジェリー・ヒックス著
常に主体は、「周囲の状況」ではなく、「自分」です
大切なのはホッとして気持ちが楽になること
出典:実践 引き寄せの法則 感情に従って“幸せの川”を下ろう/エスター&ジェリー・ヒックス著
※ちなみに、引き寄せの法則を「物語形式」で楽しく教えてくれる『サラとソロモン』という本も大好きです。