欲に流されているなぁと感じたとき、たまに行うマイゲームがあります。
それは、“ 「あらかじめ決めておいたことだけ」をする日をつくる ” です。
大切なのは、ひとつだけ。
“ あらかじめ決めたこと以外に、流されないこと ” です。
例えば、
- この日は、朝〇〇時の電車に乗って、ケーキ屋さんへ行って、バームクーヘンを買う。
- そのあとは、スーパーへ行って、野菜とお肉を買って、〇〇時の電車に乗って帰ってくる。
と、あらかじめ決めたとします。
いざ、実行してみると、途中に誘惑がたくさんあります。
たまたまその日は、人気シュークリームが今日だけ半額!
なんて、ラッキーなの!?
でも、決めたもの以外買わないというルールなので、買えません。
ここで、自問自答が始まります。
ひとつくらい、ルールを破ってもいいんじゃない?
今日だけ半額だよ?
「買わないと損」だから、食べたい気になっただけじゃない?
もし、半額じゃなかったら、食べたいとは思わなかったはず。
でも、シュークリーム好きだよね?
食べたいに決まってるじゃん!
うん。でも今の気持ちは、シュークリームが食べたいというよりも、買わないと損という「欲」を満たしたいだけじゃない?だって、さっきまでシュークリームの「シュ」の字も頭に浮かんでなかったよね?
買わずに後悔しても知らないからね。
天使と悪魔の会話を眺めながら、店内をぐるりと回り、あらかじめ決めていたバームクーヘンだけを買いました。
他にも、おいしそうなクッキーや、マフィンを見る度に、食べたい気持ちが湧いてきます。
でも、あらかじめ決めていたもの以外は、買わないルール。
どうしても買いたい商品があった場合も、別の日にあらためます。
つまり、別の日に、また「あらかじめ決めてから買う」ならOKということにしています。
悪魔の言ってたように、「半額シュークリームを買わないと後悔するんじゃ・・・」と後ろ髪を引かれる思いでお店をあとにしました。
ところが、家にたどり着いてみると、別に後悔しませんでした。
天使の言ってたとおりだったのです。
そもそも、シュークリームを食べる気はなかったのに、半額という刺激に流されて、シュークリームに意識が集中して、食べたいと思い込んでいただけでした。
もし、マイルールを適用していなかったら、迷わず半額シュークリームを買っています。
そして、家に帰って後悔していました。
なぜなら、この「刺激に流されて買う」は、この半額シュークリームだけの問題ではなく、あらゆる場面で作用するからです。
他にもたくさん買い込んで、帰ってきているということです。
「あの場面で、半額シュークリームを買う」ということは、スーパーでも同じ基準が採用されて、カゴに入れていくからです。
あの瞬間だけ、半額で得したように思えても、この癖が積もり積もって、結局トータルで大きな支出になっていては意味がありません。
さらに、自己コントロール感が効いていないという、無力感にも陥りやすくなってしまいます。
そこで、自制心の感覚を思い出すためのマイゲーム。
自己コントロール感を取り戻すためにも、あえて「あらかじめ決めたものだけを買う日」をつくって、自分の感覚を調整します。
一度やってみると、もともと決めていたことだけをするという感覚は、一日の終わりの充実感が違うことが分かりました。
この自制心の感覚は、定期的に調整することで、いろんなところで欲のコントロールがしやすくなります。
それは、「自分にもできるんだ!」という、自己肯定感が高まるからです。
この自分が決めたことをできているという自信が、心のゆとりにもつながります。
ポイントは、完璧主義にならないことです。
毎日すると大変なので、「なんか刺激に流されてる日々が続いてるなぁ」と感じた時に、ゲームとして楽しみながら行っています。