
あの人の話は分かりやすいと感じたり、話をまとめるがうまいなぁと思ったりしたことはありませんか?
逆に、あなたの話は長くて要点が分からないとか、結論から話してとか言われてしまうと悲しくなります。
論理的思考ができる人とできない人の違いは何なのか。
そして、今からでも論理的思考を身につける方法があるのか?
「マンガでわかる!マッキンゼー式ロジカルシンキング 赤羽雄二著」を読むことで
- 論理的思考ができる人とできない人の違いが分かる
- 論理的思考ができるようになる手順を知る
- 論理的思考ができると人生が変わる
ことが実感できると思うので、紹介していきます。
なぜマッキンゼー式なのか?
マッキンゼー&カンパニーとは世界最高の経営コンサルティング会社と言われています。
社員の質は極めて高く、優秀な人材が1万人規模で集まっていて、世界中のトップ企業の多くはマッキンゼーの顧客になっていると言われています。
そして、マッキンゼーを卒業したあとも世界のトップ企業の社長や幹部として大活躍している人も数多くいます。
まさに世界最強の頭脳集団です。
なぜ、マッキンゼーはそれほどまでにすごいのか。
その強みの一つに、「ロジカルシンキング」があげられるといいます。
マッキンゼーは企業の課題や問題点を正確にとらえ、最高の解決策を提案していくプロフェッショナルです。
ものごとを深く考えるトレーニングをいつもしており、ロジカルシンキングを徹底しているのです。
- まず現状を分析・整理し論理的にものごとを考えて深めていく
- そして、すべて疑い本質を考えることで既成概念にはとらわれずに、最も適切な方法を考える
- それを具体的に実行し成果に結びつくまで考え抜く
彼らは相手を納得させるほどの「good idea」になるまで思考を整理しながら深く深く掘り下げていくのです。
だからこそ、マッキンゼー式を学ぶ価値があるのです。
こんな人におすすめです
ロジカルシンキングを一から学びたいけど、文字ばかりの本は苦手な人
マンガの物語の中で、ロジカルシンキングをするための道具と方法を教えてくれます。
多くのサラリーマンが陥りがちなケースを題材に、ひとつひとつロジカルシンキングの手法を紹介してくれるので、難しい印象はありません。
抵抗感なくロジカルシンキングを学んでいけます。
物語の内容も、会社員なら誰もが経験しそうなパターンが散りばめられているので、自分に置き換えながら読み進めることができて感情移入しやすいです。
ロジカルシンキングが初めての人向けに、論理的な考え方ができるようになる具体的な方法を一から示してくれているので、主人公の桃子と一緒に自分もロジカルシンキングのノウハウを覚えていけます。
目の前の雑多な現象にとらわれて、本質が見えなくなっている人

対応が迫られている諸問題が多すぎて、わけがわからないと感じたら、まずは今起きている問題を洗い出します。
すると、バラバラだと思っていたそれらの現象の元となる本質的な問題が見えてきます。
そうすることで、個々の対応を一つ一つ考えていくのではなく、それらに共通する本質的な問題への対応を考えていけるのです。
大枠さえできれば、あとは具体的なアクションが自ずと決まってくるので、場当たりで非効率な行動を避けることができて、なおかつ根本的な解決にたどり着けるのです。
混乱している頭の中を整理することで、洞察力も生まれ本質や要点が見えてくるそうです。
本書では、それを紙にどのように書いて、どのように本質を明確にしていくのかという手順が紹介されているので、解決すべき問題が多くて頭の中を整理したい人にもおすすめです。
なにげなく過ぎていく日常に、何か新しい変化を求めている人

ロジカルシンキングが身につくと、世界が変わって見えます。
本書で紹介されている訓練をしていく中で、頭の中にあるぼやっとしたものを瞬時に言語化する能力が身につくので、考えるスピードが速くなり、問題解決に至るスピードも速くなります。
そうしているうちに、「ゼロ秒思考」の閃きも体感できるようになります。
まさにゼロ秒、瞬時に問題点の把握と解決策が浮かぶようになるのです。
多くの人は自信のなさやトラウマからそんなことはできないと思い込んでいるだけで、これは人間にもともと備わっている能力なのです。
思考が加速すると世界が変わって見えるのです。
論理的思考の訓練を続けていくと、その思考過程が癖となり、何か問題が起きた時にでも、瞬時に問題解決への方向性が頭に浮かぶようになってきます。
何が起きても、その現象の本質を見抜き、即座に最も適した解決策までたどり着けるようになると、日常生活や人間関係においてもその力を発揮できるのではないでしょうか?
例えば、文化祭などの学校行事やPTAでの会議のヒントになることもあるでしょう。
また、家族間や恋人同士の問題では、話し合いや思いやりで解決できる場合はいいのですが、上辺だけの解決をしてしまって問題の根本原因が分からないままだといずれ大きな問題に発展してしまいます。
そんな時にロジカルシンキングができるかできないかで結果は左右されます。
時間は有限なので、手当たり次第に日々の雑務をこなすのではなく、限られた時間を優先度の高い順に、しかも本質的な問題に向き合っていけるようになると、たとえ同じ暮らしをしていても、世界がまるで変わって見えてくるかもしれません。
周りがすごい人ばかりで、自分に自信がない人
マンガの登場人物である主人公の桃子は、優秀な同僚の美玲とは正反対です。
上司からは企画書の内容が薄っぺらいと言われ評価されず、周囲からはダメ社員の烙印を押され、後輩からも慕われず、何をやってもうまくいかない会社員生活を送っていました。
最初からデキる人がもっとデキるようになるストーリーではなく、逆境の状態からのレッスンスタートなので桃子の成長ぶりを見守っていくうちに自分にも自信がつくようになるのです。
そんな桃子ですが、純真無垢でまっすぐな性格で、どんなにいやみを言われようが、いやがらせをされようが、それに気づかずに言われたことを素直に受け取り前向きにとらえるので、好感がもてます。
そういう桃子の一面も物語をすすめる中で健気に思えて応援したい気持ちになります。
桃子と一緒に、「もっと考える」ということを心がけていくことで、論理的思考は誰でもできるようになるのです。
クリエイティブな発想力を身につけたい人

ロジカルシンキングは頭の中を「言語化」します。
頭の中にはあるけど、まだ形になっていないアイデアや思考に意識を向け言語化していくことで「クリエイティブな発想」にもつながります。
一見対極的な「ロジカルシンキング」と「クリエイティブ」ですが、本書で取り上げられている方法を使って考えを深めていくことで、ものごとを多角的な視点からとらえることができるようになり、発想の転換につなげていくことができるのです。
リーダーシップを身につけたい人

「リーダーシップ」に関しても、一見「ロジカルシンキング」とは関係がないように思われがちです。
たしかに、人間性や人望も大切ですが、リーダーとして周りに指示を出す際には、状況を瞬時に把握し、本質をとらえられていないと的確な指示ができません。
つまり、ロジカルシンキングによって自然と的を射た指示やアドバイスができるようになり、リーダーシップの強化にもつなげていけるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本書では、マンガの物語の中に、論理的思考ができない桃子と論理的思考ができる美玲が登場することで、論理的思考ができる人とできない人の違いが分かりやすくなっています。
そして、論理的思考ができない桃子が論理的思考ができるようになる過程を学ぶことができます。
論理的思考をするための具体的な手順も物語の中で紹介されているので、自分の日々の仕事にあてはめて少しずつでも取り入れていくことで、自分の能力にすることができます。
論理的思考の訓練を続けていくと、その考え方が癖となり、何か問題が起きた時にでも、瞬時に問題解決への方向性が頭に浮かぶようになってきます。
思考が加速すると世界が変わって見えるのです。
また、普段から自分の頭でしっかりと考える癖がついていると、上司からの厳しい突っ込みや、突然のトラブルに見舞われても、頭が真っ白にならずに落ち着いて対応策を考えていけるのです。
ぜひ本書で、論理的思考のおもしろさを味わいながら、トレーニングをされてみてはいかがでしょうか。