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認知機能の低下を防ぐ習慣づくり①日光 ②運動③食事④ぼーっとする

日光に当たることが基本

朝になると目を覚まして、夜になると眠くなるという一日のリズムは、体内時計によって管理されています。

夜になると眠くなるのはメラトニンが分泌されて眠気を誘うからです。

朝に太陽の光を浴びることでメラトニンの分泌がとまり、体を目覚めさせるセロトニンの分泌を促します。

セロトニンは、夜になるとメラトニンになるので質の良い睡眠のためにも欠かせません。

このように日光によって体内時計をリセットして約14~15時間後にまたメラトニンを分泌し始めるという体内リズムをスタートさせています。

朝の太陽の光によって体内時計のズレが調整されて規則正しいサイクルを保てているのです。

ですので、朝起きて太陽の光を浴びないと、体内時計のスタートが遅れるので、夜に眠くなるという体内リズムが乱れてしまいます。

メラトニンの分泌をストップさせるために、朝起きたらカーテンを開けて太陽光を脳に取り込みましょう。

ただ、冬になると早朝はまだ薄暗いことが多いので、LED照明に含まれるブルーライトの光の刺激を脳へ届けるのも有効です。

また、日光が直接肌に当たることで、ビタミンDが生成されます。

ビタミンDは不足すると認知機能が低下してしまうそうです。

家にいる時間が長い方は、食事からビタミンDを摂取することはもちろん、1日15分ほどでもいいので日光浴をする習慣をつけておきましょう。

部屋の中で日光浴をしたい場合、窓越しではビタミンDをつくる紫外線B波が届かないので、窓を開けるか、ベランダに出て日光を浴びましょう。

運動不足は厳禁

運動をすることで、呼吸や心臓の機能が高まります。

また、脳に元気に働いてもらうためには脳の血流を不足させないことが大切です。

運動をすることで血流が良くなるので、脳に十分な酸素や栄養が運ばれやすくなります。

運動をする習慣がないと、筋力が低下するだけでなく、眠る力も弱くなってしまいます。

質の良い睡眠のためには夕方に運動するのがいいといわれています。

寝る3時間前までの運動で脳の温度高めて、寝る頃に脳の温度を低下させることで寝つきが良くなるそうです。

さらに、習慣的な運動によって、脳の前頭前野が担っている認知機能が向上するそうです。

認知機能は、記憶、注意、計画、判断、集中、行動を調節します。

1日中家の中にいて、ほとんど動かないで過ごすことが多いのであれば要注意です。

認知機能の向上にはヨガやウォーキングなどの軽い運動でも効果はあるそうですので、毎日のルーティンに取り入れましょう。

食べるものに気をつける

認知機能に悪い影響を与える可能性のある食べ物はトランス脂肪酸(ショートニング、マーガリン)です。

これらを過剰に摂取すると悪玉(LDL)コレステロールが増えて、動脈硬化や脳梗塞などのリスクが高まるといわれています。

トランス脂肪酸は、菓子パン、ファーストフード、お菓子に多く含まれているので注意が必要です。

逆に、良い影響を与える食べ物は

  • カレー粉
  • 全粒穀物
  • 緑黄色野菜
  • 大豆
  • 果物

といわれています。

また、夜に睡眠を誘発するメラトニンを分泌させるには、日中に太陽光の刺激を受けてセロトニンをつくることが重要ですが、そのセロトニンの原料であるトリプトファンを食事によって体に取り入れる必要があります。

トリプトファンは必須アミノ酸のうちのひとつです。

トリプトファンを含んでいる食べ物は、

  • バナナ
  • 乳製品
  • ナッツ類
  • 大豆類(味噌、豆腐、納豆など)
  • 魚介類

などです。

そして、料理は認知機能の活性化にも役立ちます。

材料を確認し、何をつくるかイメージし、手順を考えるなど複数の作業を同時に行わないといけないので脳はフル活動します。

さらに、野菜を切ったり、まぜたり、食器を洗ったりと体も動かします。

使わない機能はどんどん低下してしまいますので、できるだけいろんな機能をバランスよく使うように心がけましょう。

ぼーっとする

人間は、ぼーっとしている時間に、脳は「デフォルトモードネットワーク」という神経回路が活発になっているようです。

高齢になると、判断能力がにぶくなったり、記憶を時系列で組み立てて引き出したりすることが困難になります。

蓄積された脳の記憶や感情を整理するには、デフォルトモードネットワークという状態がとても大切な役割を果たすといわれています。

アルツハイマー型認知症で脳の萎縮が顕著にあらわれるのはこのデフォルトモードネットワークの領域とほとんど重なっているそうで、デフォルトモードネットワークに異常が生ずるとされているようです。

綺麗な景色や空をぼーっと眺めたり、ゆっくり湯船につかったり、デフォルトモードネットワークを活性化する習慣を取り入れていきましょう。

睡眠中にもデフォルトモードネットワークが働くそうなので、やはり睡眠時間は日常生活の中でも削ってはいけない大事な時間といえます。