頭の重さは約5㎏。
つまり、5㎏のお米を持ったときに感じる “ あの重み ” を、首と肩は感じています。
そんなものが前に傾いたら、首と肩はそれを支えるのに一苦労です。
筋肉を緊張させたり、倒れないように背中を丸めて、バランスを取りながら、なんとかその場は頑張ります。
しかし、この状態が長く続くと、緊張させ続けている筋肉は硬くなってしまうので、首と肩は「この体勢はつらいからやめて!」と一生懸命にアラームを鳴らそうとしますが、彼らは言葉をもたないので伝わりません。
そして、「肩こり」となって現象化することで、私たちに伝えます。
「肩こり」は首と肩からの無言のメッセージ。
体の不調は、無意識のなんらかの習慣が原因となってしまっているケースがあります。
「凝り」の原因の一つは、“ 長時間の同じ姿勢 ” です。
デスクワーク、スマホ、読書など、気づいたら「頭の位置」は “ 前 ” にきています。
自分にとっては、楽な姿勢をとっているつもりです。
ところが、首にとっては、約5㎏ を支えるので大きな負担です。
あとになって、 “ 長時間にわたる、あの体勢はつらかった ” ことを「肩こり」という現象で伝えてきます。
不調の原因が、無意識のうちの姿勢なのか、歩き方なのか、食事内容なのか、ストレスを発散しないことなのか、筋肉を動かしてないからなのか、睡眠の質なのかは分かりません。
もしかしたら、それらが総合的に作用し合って、自律神経の乱れとなって、不調という現象化が起きているのかもしれません。
肩こりや眼精疲労から頭痛になったりと、不調が不調をよぶこともあります。
どちらにしても、その原因となっている「なんらかの習慣」をやめない限り、どんなに表面上の対処を繰り返したとしても、何度でも現れます。
アレルギーなども、その典型で、病院に行っても原因不明で症状を抑えることがやっとであることも多々あります。
原因不明の不調の場合、なんの習慣をやめないといけないのかは、体に聞いていくしかありません。
たとえば、ずっと悩まされてきた背中の肌荒れの原因が、コンディショナーだったことがありました。
それまでは、コンディショナーを洗い流すのを最後にしていたのですが、その習慣を変えました。
体を洗うのを最後にしたところ、嘘のように背中の肌荒れが改善しました。
おそらく、コンディショナーの成分が肌に残ってしまっていたことが肌荒れの原因の一つになっていたのでしょう。
体は、声を発することができないので、変えてほしい習慣があった場合、不調として伝えます。
「これかな?」「あれかな?」と日々、試行錯誤を繰り返しながら、体のサインの反応に耳を傾けて、自分の体と向き合っていくことも大切に感じています。